塾講師といえば、「大学生になったらやりたいアルバイト」の一つ。
僕自身、高校時代にお世話になった塾の先生に憧れ、
と思い、塾講師になりました。
ただ、塾講師のアルバイトについて調べてみると、
- 授業の予習に時間がかかる
- 授業時間以外の”無給の時間”が多い
など、「塾講師のバイトって、割にあわないのかも…?」と思う話もチラホラ。
そこで今回は、複数の学習塾でアルバイトを経験した僕が、塾講師をするメリット・デメリットについてお伝えします!
「学力試験はあるの?」「学歴は日東駒専でも平気?」といった、よくある質問にもお答えしているので、塾講師のアルバイトを考えている方はぜひ最後まで読んでみて下さいね!
塾講師のアルバイトで得られた5つのメリット
1.「自分の学力」と「教えるスキル」が磨かれた
まず、塾講師のアルバイトをしたことで「自分の学力」と「教えるスキル」を磨くことができました。
というのも、塾講師アルバイトの主な仕事は、生徒に勉強を教えること。
ただ、自分では理解出来ていることでも、相手に伝えるとなると意外と難しいんです。なぜなら、相手に理解してもらうためには、教える内容について自分が十分に理解している必要があるから。
つまり、分かりやすく教えようと努力する程、その内容についてより詳しくなり、自然と自分の学力も上がっていくのです。
と思うかもしれませんが、公務員試験の一般教養科目では国数英理社が関わってきますし、自分の子供に勉強を教える時など、今後も役立つ場面は多いです。
お金を稼ぎながら、自分の学力まで上げられるアルバイトは滅多にないので、塾講師のアルバイトは本当におすすめです!
また、「教えるスキル」については、社会人になってからも役立つスキルなんです。
というのも、自分が十分に理解出来ていることでも、人に教える作業は全く別物。教えるということは「相手に理解してもらうこと」であり、ただ授業をして終わりではありません。
- 生徒の理解はどこで止まっているのか
- この問題を解くためのポイントは何か
- どう伝えたらミスが減っていくのか
等、相手がつまづいてる原因を分析し、それを解決出来るようにアプローチすることが必要なんです。
それらを意識しながら働くことで、アルバイト以外の場面でも自然と
と意識しながら生活できるようになりました。
実際、塾講師のアルバイトをしたおかげで「教えるスキル」が身に着いたのか、現在僕は新入社員の指導を任されることが多いです。
- 自分の言っていることを理解してくれない
- 相手が何でつまづいているのかわからない
と、部下への指導で悩んでいる方も多いので、学生時代に「教えるスキル」を身につけることができたのは貴重な財産となりました。
2.「提案力」が身につく
また、塾講師のアルバイトを通じて「提案する力」も身につけることができました。
というのも、塾講師をしていて痛感したことは、「教える生徒によって、それぞれ学力やつまづくポイントが違う」ということ。
と、本当に一人一人へのアプローチ方法が異なるんです。
その他、
- とにかく問題演習を繰り返させた方が良い子
- じっくり本質から理解させないといけない子
- なんでもゴロ合わせ作ってあげた方が伸びる子
など、本当に色んなタイプの生徒がいます。
もちろん、”その子に合う方法”を見つけるのは簡単なことではありませんが、試行錯誤して”一番効果のありそうな教え方”を提案し、それがうまくハマると面白いくらいに成績が伸びるんです。
そうすると、こちらも色んな提案をしたくなり、結果として自分自身の提案力が身に付きます。
ちなみに、教え方を試行錯誤した結果、自分の受け持つ生徒が
なんて嬉しそうに報告してくれた時は、
と、お金には代えられない”やりがい”を感じることができました。
3.「それなりに説明できる対応力」が備わる
さらに、「それなりに説明できる対応力」も自然と身につけることができました。
というのも、塾講師アルバイトは
- 文系…国語・英語・社会
- 理系…数学・理科
というように、基本的に受け持つ科目が決まっています。
ただ、生徒の中には、自分が受け持っている教科以外の教科について質問してくる生徒もいます。例えば、自分は文系なのに、数学や理科について質問される…といった感じです。
とはいえ、自分を頼ってくれた生徒を適当にあしらいたくないし、
と思われるのも嫌ですよね。
僕自身、自分の担当教科以外の教科について質問されたことも沢山ありましたが、
というように「それなりにうまい返し」が出来るようになり、自分がわかっていないことを悟られずに、その場を乗り切ることができるようになりました。(笑)
社会人になってからも、お客さんから僕の専門分野外の質問をされることもありますが、「それなりに説明できる対応力」のおかげで、知識がないことを悟られないように上手く対応できるようになったと思います。
4.他のアルバイトよりも時給が高い
塾講師のアルバイトで最初に思い浮かぶのは、やっぱり”時給の高さ”。
最近は、最低賃金が上がったおかげで全体的に時給が高くなったとはいえ、やっぱり塾講師は他のアルバイトよりも時給が高い傾向にあります。
また、
- 夏期講習、冬期講習などの集中講座
- 英検や漢検の対策講座
など、短期間で集中的に開講されるものも多いので、シフト次第ではひと月で30万円を超えることも可能です。
合宿を実施している塾もあるので、働き方次第では大学の学費を稼ぐこともできますよ!
基本的には、個別指導塾よりも一度に大勢の生徒を教える集団塾の方が、時給が高く設定されていることが多いです。
時給が高い分、負担も大きくなりがちですが、よりお金を稼ぎたい方は集団塾の方がおすすめです!
5.塾を辞めた後も、同僚の先生や生徒との繋がりが持てる
そして最後のメリットは、塾講師のアルバイトを通じて、同僚や生徒など、色々な人と出会うことができたこと。
実際、僕は大学在学中に塾講師をしていましたが、塾講師を辞めて社会人になった今でも、当時の同僚や生徒達とご飯を食べに行くこともあります。
僕は他の大学の人と知り合う機会が少なかったので、同僚と友達になれたことは今でも大きな財産です。
また、塾講師アルバイトは高学歴の方も多いので、先輩に就活のアドバイスを聞いている人もいました。
色々な業界の話も本音で聞けますし、困っていることがあると、
と教えてくれたりするので、様々な業界に知り合いができて本当に良かったです。
また生徒との関係に関しては、卒塾した後も、色々と近況を報告してくれる生徒もいます。
小学生から受け持っていた生徒が就職した時は、なんだかとても嬉しくて、
と思ったりもしました。(笑)
そんな風に、いつまでも「先生!」と慕ってくれるのは嬉しいですし、彼らから近況を聞くのも、僕の楽しみの一つです。
塾講師アルバイトのデメリット
1.予習が大変
塾講師をする上で、避けられないのが”授業の予習”。
特に集団塾の場合はカリキュラムがあるので、「夏期講習までにこのページまで終わらせないといけない」等の期限があります。
つまり、カリキュラムに遅れないように、プライベートの時間を使って予習をしないといけません。
予習にかかる時間は個人差があるのでなんともいえませんが、科目や学年毎にテキストが異なるため、複数教科・複数学年を受け持つ先生は大変です。
それに対し個別指導塾は、生徒が教材を持ち込むことも多く、当日に教えて欲しい内容を伝えられることもあります。
つまり、予習が必要ない場合も多いんです。(ただし、その場で解説が求められることもあるので臨機応変な対応が必要ですが…。)
もちろん、個別指導塾でもカリキュラムがあるので、”予習が全く必要ない”とはいえませんが、集団塾に比べると個別指導塾の方が予習の負担は少ない傾向にあります。
2.実質的な時給は、提示された金額より低くなることも
また、塾講師の給与形態は特殊なので、実質的な時給は提示された金額より低くなりがちです。
というのも、塾講師のお給料は、「時給〇円」ではなく「1コマ(授業)〇円」という形態をとっている塾が多いんです。
そのため、例え塾にいたとしても、
- 授業と授業の間の休憩時間(5分〜10分程)
- 授業後の自習対応時間
- 生徒の行き帰りの自転車整理(集団塾だとありがち)
といったような、授業以外の時間は時給が発生しないこともあります。
実際、僕もそういった”ボランティアの時間”は結構ありました。
僕自身は、それでも「自分が成長出来る環境で働きたい!」と思っていたので、そのデメリットも承知の上で働いていましたが、
と思う方は、塾講師のアルバイトは向かないかもしれません。
3.塾講師を辞めるのがつらい
さらに「塾講師を辞めるのがつらい」というのも、デメリットの一つです。
というのも、大学生で塾講師をする場合、基本的には”塾講師を辞める時”が来ます。(卒業後、その塾へ就職するのであれば辞める必要はありませんが…)
そうすると、今まで教えて来た生徒を、卒塾まで面倒見れなかったり、
などと言われると、嬉しいものの、精神的につらい部分もあります。
もちろん、生徒とは塾講師をやめた以降も会うことはできるものの、やっぱり「最後まで教えたかった」という気持ちは残りますね…。
個人的には、この「泣く泣くさようならしなきゃいけない」というのが、塾講師アルバイトをして一番”つらい”と感じました。
塾講師アルバイトについてのよくある質問・疑問
続いて、塾講師アルバイトを始めるにあたって、皆さんが気になりそうなことをまとめました。
塾講師のアルバイトを考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
Q1:アルバイトの面接には学力試験があるの?
学習塾にもよりますが、学力試験がある塾は多いです。
実際、僕は塾講師の面接を3社受けましたが、3社とも学力試験がありました。
ただ、難易度はどこも高校受験程度のレベル。
あくまで「基本的な学力があるかどうか」を確かめる試験なので、あまり心配する必要はないですよ!
Q2:偏差値の高い大学に通っていないとダメ?
「早慶上智以上の先生だけが在籍」などといった特殊な塾ではない限り、いわゆる「大東亜帝国」以上の大学に通っていれば、大抵の場合雇ってもらえるかと思います。
もちろん、塾側としても「〇大の先生がいます!」とアピールポイントになるので、偏差値の高い大学に通っていた方が雇ってもらいやすい部分はあると思います。
ちなみに、僕が働いていた塾では、同僚の大学は
- 国公立大学
- 早慶上智
- G- MARCH
- 日東駒専
- 大東亜帝国
など、レベルは本当に様々でした。
「早慶上智じゃなきゃだめ」などということはないので安心してくださいね!
Q3:いきなり教えるのは不安だけど、研修等はあるの?
ほとんどの塾は、授業を行うための研修を用意しています。
研修の内容・期間は塾によって様々で、一週間研修がある塾もあれば、逆に研修が一日しかない塾もあります。
ただ、研修は基本的に「最低限の決まり事」を学ぶだけなので、全ての単元別に研修ができるわけではありません。
研修で学ぶことよりも、実際に教えていく中で学んでいくこと・身につくことの方が多いかと思います。
Q4:大体、月にいくら位稼げるの?
先ほども言ったように、塾講師の給与形態は「1コマ(授業)〇円」という塾が多いので、シフトに入れば入る程多く稼ぐことができます。
時給や担当する授業数にもよりますが、週3日で大体月5万〜10万円程稼いでいる人が多かったです。
基本的には、曜日と時間は固定(毎週火曜日18:30〜等)になるため、毎月のバイト代は変動が少ないです。
ただ、個別指導塾は集団塾よりも時給が低いことが多いので、個別指導塾の場合は週3日で4万〜8万程が目安だと思います。※時給や担当授業数によって大きく変わるので、事前にチェックしてください。
ちなみに、季節ごとの講習・集中講座をガッツリ担当すれば、月30万円程稼ぐことも可能ですよ!
Q5:授業以外の時間は、時給が発生しないって本当?
塾講師の給与形態は「1コマ(授業)〇円」という塾が多いので、授業以外の時間は時給が発生しないところが多いです。
実際、僕が働いた塾も、授業以外の時間は時給が発生しませんでした。
特に、自転車整理の時間や授業と授業の間の休憩時間等は、時給が発生しないことが多いです。
こればかりは塾によって様々なので、働く前に給与形態についてはしっかり確認しておきましょう。
Q6:夏休みや年末年始は休めるの?
夏休みや冬休みなどの長期休みは、基本的に「夏期講習」をはじめ”特別集中講座”を実施している塾が多いです。
その講座に参加しなければ、長期休みだからといってバイト数が激増することはありません。
ただ、そういった集中講座に参加すると一気に稼ぐことができるので、僕はいつも集中講座に参加していました。
Q7:一年を通して予定を変えられないって本当?
集団塾の場合は、通年でカリキュラムが組まれていることが多く、授業によって曜日と時間が固定されるため、基本的には1年間を通して予定は変えられません。
どうしても都合がつかない場合は、他の先生に授業を代わってもらうことが出来ます。
途中で辞める場合も、それ以降の授業を他の先生に引き継ぐ形になります。
それに対し個別指導塾では、生徒との予定が合いさえすれば、年度途中であっても日程を変更することは可能です。
Q8:ぶっちゃけ、生徒との恋愛はあるの?
結論から言うと、あることにはあるようです。
ただ、塾からは必ず禁止事項として伝えられるので、かなり少数だと思います。
基本的には、高校生や高校生が卒塾した後、恋愛へと進展していく場合が多いんだとか。
さすがに、中学生以下が対象だった話は聞いた事がないですね…。
とはいえ、中学生だろうと高校生だろうと、バレたら間違いなくクビです。
大学内でも出会いはありますし、今はマッチングアプリもあるので、恋愛はそちらで楽しみましょう!
塾講師アルバイトを通して、自分を大きく成長させよう!
個人的に、塾講師は「自分自身も成長出来る素晴らしいアルバイト」だと思っています。
僕自身、塾講師アルバイトを通して得たものは多く、塾講師で得たスキルは社会人になった今でも役に立っています。
もちろん、色々と大変な部分もありますが、それ以上に得るものも多いので本当におすすめしたいアルバイトです。
あなたもぜひ、塾講師をして”生徒たちの夢”を叶えるお手伝いをしてみませんか?
\塾講師特集ページも充実!/