台風関連のニュースで、
「台風の右側にいる方は、より注意・警戒してください!」
と聞いたことはありませんか?
1つの台風の中でも、なぜ右側の方が強いのでしょうか?
というわけで今回は、「なぜ台風の右側はより勢力が強くなるのか」を、図を使って分かりやすく解説します!※日本列島付近についての解説です。
台風の右側は、東側ではなく南東側!
まず前提として、台風の右側とは、縦に2つに割った時の右側ではなく、台風の進行方向で二つに割った時の右側なんです。
図のように台風の南東側の方が、北西側に比べて勢力が強くなります。
「台風の右側が強い」の右側とは、台風の南東側だということを覚えておいてくださいね。
南から吹く湿った風の影響で台風右側の雨が強くなる
台風が来る時に心配になるのは、主に雨と風の二つだと思いますが、最初に台風の右側で雨が強くなる理由をお伝えします。
台風の勢力が強くなる範囲が南東だということを確認出来たので、次は実際に台風のあるイメージ図を見てみましょう。
この図の通り、台風の風は反時計回りに吹いています。※南半球では時計回り
また、風は気圧の高い方から低い方へ吹くため、台風の目に向かって吹きます。
※周りの気圧と比べると、台風の目のところが一番気圧が低いです。
つまり、台風の中心に向かって、反時計回りで風が吹き込む(下図の赤いうずまき状の矢印)ということ。
そして、台風の南東側には太平洋があるため、水分を多く含んだ暖かい湿った風が南東側から中心に向かって吹いてきます。
これは積乱雲が発生しやすい条件ですので、南東側では雨がたくさん降るんです。(⇒下図のピンク矢印)
反対に、台風の北西側から吹いてくる風は海の上を通って来ないので、乾いた風になります。北西側の風は、南東側に比べると水分量が少ないため南東側ほど雨が降りません。(⇒上図の青矢印)
つまり、1つの台風でも南東側の方が雨が強いのは、「風の吹く向きにより、南東側の方が湿った風が流れて来やすく、積乱雲が発生しやすいから」ということになります。
偏西風や季節風の影響で、台風右側の風が強くなる
続いて、台風の右側で風が強くなる理由をお伝えします。
天気予報や雨雲レーダーを思い出してみると、天気は南西から北東へ変わっていったと思います。つまり、天気は左下から右上の方へ変わっていくんです。
これは、偏西風(へんせいふう)という風が原因です。
この風の流れに乗って、空気や雲等が運ばれていくため、天気は南西から北東へと変わっていきます。
もちろん、台風もこの流れに乗って日本にやって来るんです。
偏西風は一年中同じ方向に吹いており、台風が来る夏〜秋にかけても、図のような働きをします。矢印の通り、台風の右側は風が強まり、台風の左側は風が弱まるんです。
さらに、台風シーズンである夏〜秋にかけては、「季節風」が南西から北東に向かって吹いています。
偏西風と同じように、台風シーズンの季節風も台風の右側の風を強め、台風の左側の風を弱めるんです。
偏西風と季節風の影響により、台風の右側では、雨だけでなく風も強くなってしまうんですね。
大型台風に備え、非常食や避難グッズを準備しよう!
台風自体は大したことないと思っていても、土砂災害や川の氾濫はもちろんのこと、
- 下水の逆流による浸水
- 飛んできた物による窓の破損
- 食料品等の物資不足
等の、台風からは直接想定しづらい危険もたくさんあるんです。
実家暮らしであれば周りに頼れる人も多いと思いますが、一人暮らしだと自分一人で切り抜けなければならないことも。
そんな時に、非常食や避難グッズがあると、本当に心強いものです。
僕自身、非常食や避難グッズを貰っていたおかげで「とりあえず2〜3日は大丈夫」と安心することが出来ました。
職場でも話題になりましたが、最近は災害が多いので意外とみなさん災害準備してました。
災害時は、みんな自分や家族の身を守ることで精一杯。
しっかり自分の身は自分で守れるように、日頃から準備しておきましょう!